
歌を詠む〜初めての短歌
*短歌との出会い*
訪問介護の仕事をしています
利用者さんの中には色々な方がいらっしゃいます
新しく訪問する事になった利用者Kさんが、短歌の会で皆さんに手ほどきをされているというお話を伺いました
短歌?
それまで百人一首くらいしか接した事が無かったのに、そのKさんのお人柄もあり、初めて短歌に興味を惹かれました
元々本を読むことが大好きでしたが、短歌という決まった文字数で色々な事を表現するってどんな風にするの?自分にも出来るかしら?と
なんだか新しい世界を見つけたような気がして嬉しくなりました
その初めてのサービス(訪問介護でお仕事に入る事は“サービス”と言います)に入った日に、短歌とは言えない歌を詠みました
掃除しに訪れて 歌を教えていただいた 訪問介護の素敵な出会い
文字数も言葉の使い方もめちゃくちゃですが、Kさんに出会えて、短歌という新しい世界が目の前に現れた事がとても嬉しかったんです
そこから始まった2020年のマイブーム「短歌」です
*短歌を教わる*
Kさんには、サービスの度に短歌の事を色々と教えていただいています
私の作った拙い歌を読んで添削までしてくださるんです
Kさんが褒めてくださった歌を一首
損したわ 出掛けないのに化粧して グツグツ煮えるお鍋と私
Kさん達の短歌の会はご高齢の方が多いようなので、少し普段とは違った観点での表現を面白いと思ってくださったのでしょうか
短歌の会の皆さんにも「うちに来てる介護士さんがこんな歌を作ってたよ」とお披露目してくださったようです
Kさんは
「とにかく色々な人の色々な歌を読みなさい、その中で自分の好きだと思う歌を見つける、そうする中で表現や言葉遣いを覚えていきます」
と教えてくださいました
そして
「とにかく歌をたくさん作りなさい」
とも言われました
物事を見る時に何かを感じる、それを言葉に歌にすること
簡単なようですが、思ったことをそのまま言葉にするだけでは短歌にはならないんです
その気持ちを、歌の中に落とし込まなくてはならない
五七五七七
その中に全てを落とし込むのが難しいんです
Kさんの詠まれる歌はとても素敵です
目の前に情景と音が現れ、その情感が心に響いてくる
そんな歌です
私にはKさんのような歌は何年経っても作れないでしょう
恥ずかしくてKさんに見てもらう事が出来なかった歌を、このブログには載せちゃおうと思います
やだなって思うと恐い顔になる まいっかって思うと ふふって笑える
短歌とは言えないなこれは…
これからもKさんに色々教わりながら、短歌を学んでいきたいです
訪問介護って、自分の知らなかった新しい事を教えてもらえるとっても楽しいお仕事ですよ
