訪問介護

中高年から始める訪問介護〜現場で働くヘルパーより


*訪問介護の仕事について*

数年前から訪問介護の仕事をしています。

訪問介護の仕事をするためには初任者研修を受けなくてはなりません。

以前はヘルパー2級という資格だったので、私はヘルパー2級を取り、まずは別の仕事と兼業で週に2日程お仕事をしていました。

*身体介護と生活援助*

訪問介護の仕事には、身体介護生活援助という2種類の仕事があります。

入浴介助や身体の清拭、食事の介助や排泄の介助、その他にも色々ありますが利用者さんの身体に関わる仕事が身体介護です。

部屋やトイレやお風呂場の掃除、洗濯、買い物代行や調理など、家事に関わる仕事が生活援助です。

買い物の場合は、ヘルパーが頼まれた物を買ってくる場合は生活援助で、車椅子や歩行介助しながら利用者さんと一緒に買い物に行く場合は身体介護です。

*介護保険の決まり*

そして介護サービスを使われる方のことは「お客さん」とは言わず「利用者さん」と言います。

介護保険という国の公的な予算を使ってのサービスなので、介護保険では利用者さんに対して出来る事と出来ない事の決まりが厳しいものになっています。

利用者さんの家の電球が切れてもヘルパーが付け替える事は出来ませんし、窓拭きも庭の草むしりも出来ません

利用者さん以外の家族の部屋の掃除や、家族のための買い物も出来ません。

もちろん同居の家族がいる場合は、余程の事情が無ければ生活援助は行えません。

利用者さんの介護度(要介護1とか要介護2、要支援1とか要支援2とか)により、利用出来るサービスの回数なども変わります。

利用者さんにどういった介護サービスが必要なのかを検討し判断するのはケアマネージャーさんです。

*訪問介護事業所*

介護事業所はケアマネージャーさんからの依頼を受けて利用者さんのサービスを行います。

私は介護福祉士の資格を取りサービス提供責任者という役割にもついているため、

利用者さん宅でのサービス以外の仕事もしています。

 ・ヘルパーさんたちのシフト調整

 ・新しい利用者さんとの契約や担当者会議

 ・介護計画書などの書類作成や国保連へ提出する介護保険請求事務

 ・利用者さんへの請求事務、集金作業

 ・ヘルパーさんたちの賃金計算支払い事務

…等等、事業所運営のための仕事が結構たくさんあります。

初めは副業でやっていた仕事だったのですが、結局今は介護の仕事だけをしています。

訪問介護事業所には、サービス提供責任者や常勤ヘルパーのような社員の他に、時間給で自分の都合に合わせてお仕事をしている登録ヘルパーさん達がいます。

私のいるような小さな訪問介護事業所では、1週間に1回くらいしかお仕事に入れないヘルパーさんでも大変ありがたくて、お仕事を受けてくださるヘルパーさん達に本当に感謝しています。

*訪問介護の仕事をするために〜初任者研修*

私がヘルパー2級の資格を取ったのは50歳を過ぎてからです。

バドミントン仲間と、この先何か役に立つこともあるかもしれないから今のうちに一緒に取っておこうかと話して、通信講座を申し込みました。

今はヘルパー2級という資格は無くなって初任者研修という資格になっていますが、通信講座とは言っても全く通わずに資格が取れるわけではなく、自宅に送られてきた教科書や資料で学習しながら何日間かのスクーリングもあります。

ヘルパー2級の時はスクーリングの日数は少なかったのですが、訪問介護事業所やデイサービスでの施設実習がありました。

今の初任者研修では、実習が廃止された代わりにスクーリングの時間が増え、自宅学習で約36〜37時間、スクーリングが90〜94時間で15日程度の通学が必要になります。

施設での実習は廃止になっていますが、実習の必要性を重視するスクールでは任意で実習を行なっているところもあるようです。

そしてヘルパー2級ではカリキュラムを終了すればそのまま資格が取れましたが、初任者研修では1時間の筆記試験が必要です。

ただ、試験とは言っても普通に学習していれば問題なく合格出来るレベルの試験で、万一不合格でも追試制度で合格すれば大丈夫です。

初任者研修を終えて資格を取れば訪問介護員として仕事が出来ます。

デイサービスなど施設の仕事は周りに他の職員がいるので資格が無くても行うことが出来ますが、訪問介護の場合は利用者さんの家で一対一で仕事を行うため、初任者研修以上の資格が無ければ出来ません。

デイサービスなどでは働きながら資格を取りに行く人もいるようです。

*70歳以上でもエースになれる訪問介護の仕事*

初任者研修の取得には、年齢や学歴、必要資格や実務経験などの条件はありませんので、高齢の方でもずっと専業主婦だった方でも誰でも取ることが出来ます。

50代、60代、70〜80代の方でも、これから介護の仕事をしてみたいと思う方は誰でも取得できます

私の勤めている事業所のヘルパーさんは、60代以上の方が中心です。

登録ヘルパーさん20人ほどのうち、何件もの利用者さんを担当しているエースヘルパーさんが二人いますが、お二人とも75歳を超えているベテランヘルパーさんです。

*中高年にピッタリな仕事*

私は以前別の仕事をしていて50歳を超えてからヘルパーの資格を取り、本業の仕事の合間に週に数回だけ訪問介護の仕事をしていたのですが、結局今は訪問介護の仕事だけをしています。

訪問介護の仕事って中高年の女性にはとっても合ってる仕事だと思います

自分がずっと家でやってきた調理や洗濯、掃除、買物、更衣の手伝い、身体のお世話などが、介護の仕事として時給1500円〜2000円程度貰えるお仕事になるんです。

もちろんお給料は仕事内容や地域によって差がありますが、私の事業所では生活支援1時間1500円、身体介護1時間2000円の時給です。

土日や祝日にお仕事をしていただくと、この時給に100円〜300円程度上乗せされます。

初任者研修を受けているだけで介護の仕事は出来ますが、後に介護福祉士という国家資格を取って自分のスキルアップも出来ます。

自分も介護の仕事に就く前は、介護の仕事なんて出来ないよね、やってる人は偉いよね、などと話をしていましたが、実際やってみると色んな発見や可能性があってとても面白いです。

介護の仕事ってイメージが悪くてやりたがらない人が多いかもしれませんが、これこそオバチャンにとっての天職?のようなお仕事だと思います。

これからも介護のこと、話していきたいなと思います。




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xxx56xxx56xxx56@yahoo.co.jp